2015年12月30日水曜日

三輪山へ(5) 水・酒・そうめん他

三輪山に登った。

背中のリュックにはノートPCなどが入っていて、なかなか重たかった。
ところが、下山してきて狭井神社に戻り、襷(たすき)を返した後、コインロッカーがあることに気がついた。

登る前に神社の女性がいろいろと説明してくれたが、なんでコインロッカーがあることを教えてくれなかったのか。
(申し込みの窓口からは見えない所にコインロッカーはあった)

やっぱり奈良県。

ところで、狭井神社は霊泉で有名らしい。
水を汲めるようになっている。

飲めるようにカップも常備されている。

わたしも飲んだ。
「甘い」と思った。
たしかに旨い水だった。


水琴窟もあった。

後で、復習してみると、「薬井戸」というのがあったらしい。
「霊泉」と銘打った水汲み場と水琴窟に目を奪われて、薬井戸というのを確認していなかった。



狭井神社から出て、大神神社からも出て、「大美和の杜 展望台」という所に行ってみた。
道を工事中だった。

向こうから夫婦がやってきて、「工事中で、行けませんよ」と教えてくれる。
「行けないのに、その事をちゃんと掲示していないのか。やっぱり奈良だ!」
と思ったが、「とりあえず、行ってみよう」と突き進むと、普通に入れた。
作業中の場所に入れない、というだけのことだった。


ちょっとした丘へ。(古墳じゃないんであろうな)
展望台から振り向くと、三輪山。
西のほうには大鳥居、そして耳成山と畝傍山(?)。

さらにその北に目をやると二上山。

二上山には近いうちに登ってみようと思っている。


展望台には、どんな山が見えるか書いてある。

しかし、土地勘のない他所者にはどれがどの山か分からないものが多い。
普通、こういうところには横長の写真版などで示してあるものだが・・・。


この展望台は「恋人の聖地」なのだそうだ。

よく分からん。


展望台を下って久延彦神社へ。

階段を下りて、その途中に休憩所がある。
テラスの奥に、景色を説明する写真版がある。

テラスの先に行っても、写真にあるような景色は望めない。
先ほどの見晴らしのよかった展望台になくて、逆に見えない場所に写真の説明版がある。
こういうチグハグが奈良県。
しかも、「左 大神神社」「右 二の鳥居」とあるが、「左」が右に、「右」が左に書いてある。
なんでこんな示し方をするのか?
こういうチグハグが奈良県。
奈良県の人はこういうのに何も違和感を覚えないのか?
よくこういうので精神的に平穏な生活が遅れるものだ。


久延彦神社を出る。

知らなかったが、三輪山の麓が日本の酒の発祥地らしい。
三輪山は古来から「三諸山(みむろやま)」と呼ばれ、「うま酒みむろの山」と称される
「みむろ」は「実醪」すなわち「酒のもと」の意味であるという。
そうなると、酒を買わないわけにはいかなくなるでしょ。
門前の今西酒造に入る。
三輪山の伏流水で酒を作っている老舗のようだ。
いろいろ試飲して、「三諸杉」を買った。



さて、最後のイベントは食べることだ。
三輪といえば「三輪そうめん」。
わたしは無類の麺類好きなのだが、なぜか「そうめん」だけは食指が動かない。
しかし、せっかくだから…と、三輪に来る前から食べることに決めていた。
ふだん食べている「そうめん」が何だったのか?と思うくらい、劇的においしい「そうめん」に出会えるかもしれない。

何軒か店があったが、駅前の商店街の店で食べることにした。

こんな店が目にとまった。

ところが、そのすぐ隣に、こんな商品陳列がある。

集客に努力している垢抜けた左の店か、じつに地元志向の庶民情緒のある右の店か、迷いに迷って左の店に入ろうと決めた。
で、入ろうとすると、右の店から人が出てきて、店内に招き入れられた。

何のことはない、左の店のものだと思ったディスプレイは、何と右の店のものだった。
そんなアホな…
このチグハグさが、奈良県ならでは。


もちろん、にゅうめんを注文。


やはり、どうと言うことはない、ふだん食べているのと同じ、そうめん。
これで800円か850円。



次の電車まで、20分強。
店や駅で時間をつぶす方法もないので、もう一観光することにした。

酒造りの神、さきほどの活日を祀った祭った活日神社に行っていなかった。
大神神社の摂社だ。

もう一度、大神神社へ戻る。

『日本書紀』によると、崇神天皇が高橋邑の活日(いくひ)という人物を「掌酒」(神に奉る酒を管掌する人)に任命した。
活日が天皇に酒を献上し、

 この神酒は 我が神酒ならず 倭なす 大物主の 醸みし神酒 幾久 幾久


と歌を詠んだ。そして、官人たちと酒宴をもったとある。
活日は、杜氏の祖として、酒造関係の人の信仰を集めている。


さて、活日神社の場所は、ここだ(地図中の⑭)。

参集殿と祈祷殿の間に階段があるように書かれているが、そこがどことつながっているのか、この図では不明だ。

行ってみると、参集殿と祈祷殿を結ぶ渡廊下の下をくぐって道があるようだった。
(その道自体、仮設スロープが作られているせいで非常に分かりにくかった)

ただし、工事の関係上、ここからは入れないと立看板で封鎖されていた。
「活日神社へは祈祷殿前を通ってご参拝ください」と書いてある。
くすりの道の方から廻らなければならないようだ。


で、再び くすりの道を進んだのだが、活日神社に行く分岐のところに、また立看板がある。
「あれー? ここから入れるんじゃなかったのか?? これとは別の通路があるのか???」
地図を見直し、現地を観察しても、わからない。
電車の時刻が迫る。

おかしいな?と思いながらも、とりあえず分岐まで行ってみた。
そしたら、「通行止め」。ただし、「活日神社の参拝できます」。

ああ、わかりづらい。
なんで、奈良はこんなに案内が下手なんだ。


活日神社は、写真で見たのと違って、真新しく再建されていた。

酒造関係者の寄進によるのだろう。
酒まつり等で舞われる神楽「うま酒みわの舞」は、活日が詠んだ歌に作曲作舞したものだという。
神楽「うま酒みわの舞」を知らないので、見てみたいものだ。

時間を食ってしまった。
ダッシュして三輪駅へ。
14:03発の電車に何とか間に合った。


試飲でほろ酔いして、大阪の職場へ。

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