2015年12月25日金曜日

三輪山へ(1) 大神神社

三輪山に行った。
三輪山は大神神社の御神体である。
大神神社には、拝殿だけあって本殿がない。それは、山が御神体だからだ、という。

御神体である三輪山は禁足地であり、立ち入ることはできない、と聞いていた。
原始のままの山が残っていると思っていた。

しかし、大神神社で申し込めば登ることができる、という。
それを知ったのは数年前。
それ以来、ずっと気になっていたのだが、今回やっと実現することにした。

    ×    ×    ×

京都から近鉄電車。
発車のとき、アナウンスも音楽も何もなしで黙ってスーっと動き出す。
ここが近鉄電車の嫌いなところ。

天理駅でJRに乗り継ぐ。
しかし、天理駅で降りても、JRへの乗り換え口がわからない。
連絡通路か何かがあるはずだと思っていたが、どこにも「JR」の文字がない。
(どこかに書いてあったのかもしれないが、それでは駄目だ。誰でもが目に付くように書かなければ)
乗り換える駅を間違えたか?と心配になった。
改札の駅員に訊いて分かったが、どこかに「JRはこちら」的な表示をしろよ。
こういうところが近鉄電車の嫌いなところ。

   ×    ×    ×

JR三輪駅へ。
三輪山はすぐそこ。

三輪山はもっと離れて大鳥居と一緒に眺めると、きれいな円錐形をしていることがわかるが、ここは近すぎるようだ。


いったん三輪山と反対側(西側)に出て、小さな商店街を抜けて、踏切を渡る。
参道と車道に分かれる。
もちろん、参道を行く。



まもなく「二の鳥居」。

「一の鳥居」はどこなのか?
JRで来た者は「一の鳥居」をくぐれない。

さらに参道を歩いていく。

大神神社は三輪山を御神体とするが、祭神は「大物主大神」である。
正式には「倭大物主櫛瓺魂命(やまとのおおものぬしくしみかたまのみこと)」というらしい。
「瓺(みかま)」という字は、神社でもらったパンフでは「瓦」と「镸」が左右逆だ。
こんな字、はじめて見た。
調べると、「甕」と同じことらしい。(wikipediaでは「甕」と書いている)

祓戸神社、手水舎を過ぎて、拝殿の手前へ。

大物主神は、大国主神と同一とされ、大国主神は大己貴神(大穴牟遅神)と同一とされる。
さらに、大国主神は「大国(オオクニ)」を「ダイコク」と音読みして大黒天と同一市される。
しかし、元はそれぞれ別々の神だったはずだ。
大国主神は出雲、大物主神は大和の土着の神だ。

その大物主の神話は幾つかある。

まず、崇神天皇の頃、疫病が流行し、多くの人が死んだ。
そして、天皇の夢に大物主神が現れ、
「疫病を流行させたのは自分の意志である。オオタタネコ(意富多多泥古/大田田根子)に自分を祭らせよ」
と託宣した。
人を遣わして捜すと、河内の美努村(茅渟県の陶邑)にオオタネコがいた。
そこで彼に祭祀をさせた。
『古事記』では、このオオタネコが三輪君・鴨君の祖だ

わたしの父祖の地は京都の西賀茂という所で、鴨君(賀茂氏)ゆかりの地だ。
わたしの遠い先祖とどこかでつながっているのかもしれない。

つづく

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